FMD血管内皮機能検査
FMDとはFlow Mediated Dilation の略で「血流依存性血管拡張反応」といいます。血管内皮は、血管の内側をおおっている1層の細胞です。動脈硬化は血管内皮機能障害から引き起こされると言われており、FMD検査は動脈硬化が引き起こす様々な疾患に対する早期発見・早期治療に有用です




当クリニックでは、生活習慣病やメタボリックシンドロームが引き起こす心筋梗塞や脳梗塞を予防するために、動脈硬化の検査を行っております。

健康な血管は、イキイキしています。しかし、知らず知らずのうちに血管は、内側から変化し、動脈硬化が進んでいきます。当クリニックで行う検査は、この血管の内側がイキイキしているかどうかが簡単にわかる検査です。健康で健やかな生活を送るためには、今の血管の状態を知ることが大切です。


FMD検査 
FMD検査は腕を圧迫、開放後にどれだけ動脈が拡張するかを超音波エコーでみる検査です。 血管内皮機能が低下していると広がりが悪くなります。
FMD値が大きいほど健康でイキイキした血管ということになります。健常値の目安は6%以上で、5%未満で血管内皮機能障害が疑われます。

FMD検査は、検査前の飲食内容によっても違いが出る敏感な検査です。先生のご指導に従ってください。
 
血管内皮機能と動脈硬化
現在、心臓病や脳卒中で亡くなる方は、がんの死亡者数とほぼ同じです。そして心臓病や脳卒中のほとんどは、血管がダメージを受け、動脈硬化が進行することが原因とされています。
この動脈硬化は、血管内皮機能が低下することにより発生することが近年の研究により明らかになってきました。わたしたちの血管の一番内側にある血管内皮細胞は、血管を健康に保つために重要な役割を持っています。
しかしこの血管内皮細胞が傷害され、血管を健康に保つためのバランスがくずれてしまうと、血管の壁が厚くなったり、硬くなってしまいます。この状態が動脈硬化です。
動脈硬化は自覚症状なく進行してしまうため、手遅れにならないよう早期発見することが重要な鍵となるのです。


生活習慣を見直してみましょう
FMD検査は血管の健康状態を判断する1つの手段です。現在、血管が疲れいて悪い結果が出たとしたらイエローカードです。今日から生活習慣を改善し血管をイキイキと保つように心がけましょう。

ストレス
心のストレスは身体のストレスと繋がっています。自分に合った気分転換やリラックス法を見つけストレスと上手く付き合うことが大切です。

喫煙
タバコは吸っている本人だけでなく受動喫煙によって周りの人にも害をあたえてしまいます。

食生活・飲酒
1日3食腹八分目で規則正しい食生活を心がけましょう。塩分や糖分はなるべく控え食物繊維や大豆類、抗酸化作用のあるもの(主に緑黄色野菜)を多く摂りましょう。ビンビールなら1本・日本酒なら1合とし、週に2日は休肝日をつくりましょう。

メタボリックシンドローム
ウエスト周囲径 男性85cm・女性90cm以上、かつ脂質・血圧・糖質の項目のうち2項目以上あてはまる場合はメタボリックシンドロームです。リスクを解消する生活習慣を心がけましょう。
トリグリセリド値  150mg/dl以上
HDLコレステロール値 40mg/dl未満 
最高血圧 130mmHg以上 
最低血圧 85mmHg以上
空腹時血糖 110mg/dl以上

運動
ウオーキングや水泳などの有酸素運動が効果的です。